トップページ > にきびの基礎知識 > にきびってどういうもの?
にきびとは、時に化膿を伴う皮膚疾患で、正式には尋常性ざ瘡(acne vulgaris)とよばれます。その反面、あまりに一般的な疾患である為に、「たかがニキビくらいで気にすることはない」「大人になれば治る」といった認識を持たれやすく、結果として治療が遅れてしまうことが多くみかけられます。傷跡として残ることはそれほど多くはありませんが、広範囲に広がり症状が長引いてしまうと『にきび跡・痕』としてクレーターのような瘢痕が残ってしまう場合もあります。
にきびに限らず皮膚疾患は精神的な影響を受けやすいものですが、特に出やすいにきびは負担になりやすいものです。
にきびが大きなストレッサーとなって、さらに症状を悪化させてしまうこともありますので、適切な治療によってこのような悪循環に陥らないようにしたいものです。
にきびのできる場所、それはご存知のように毛穴のあるところです。私達の手足、そして顔といったように、体の皮膚上のあらゆる場所には産毛が生えています。そして毛穴は毛の出口です。また同時に皮脂の出口でもあります。
毛穴には付属して皮脂腺というものがついています。皮脂腺はぶどうの房のような形をして、肌に潤いをもたらす皮脂を作ります。そしてこの皮脂が毛包(毛穴の下にあり毛を包み込んでいる、ちょうど刀の鞘のようなもの)を通って、毛穴から排出されます。
ところがなんらかの原因で、この毛穴がふさがれて毛包内に皮脂がたまってしまったり、皮脂が過剰に分泌されると、そこに皮脂を好物とする菌が繁殖しにきびとなるのです。
上記のように、にきびができるのは現象面でいえば、毛包から分泌された皮脂が正常に分泌されないところに、何らかの菌が悪さをしてできるというものでした。
それでは、そもそも、このようbな皮脂の異常分泌はなぜ起こるのでしょうか?
これには6つの因子があると考えられています。
1.脂腺性毛包の構造で皮脂がたまりやすくなる
脂腺性毛包は管が太くて短く、毛が細く短いため、皮脂がたまりたすい構造になっています。また脂腺性毛包につながっている皮脂腺は、大きく数も多い為、毛包に流れ込む皮脂の量そのものも多く、構造的ににきびができやすいといえます。
2.ホルモンバランス
男性ホルモンは皮脂腺を発達させ、皮脂の分泌を促す作用があります。皮脂の分泌量が多ければ当然毛穴も目詰まりしやすくなり、皮脂を栄養にしているアクネ菌の繁殖を招くことになります。
女性の体内にも、男性ホルモンはもともと存在するものです。
20代以降の女性のあごやフェイスラインなど、男性のひげが生える場所ににきびができるのは、男性ホルモンの受容体の密度の濃い部位ではないかといわれています。
3.毛穴の内側の角質が厚くなる
脂腺性毛包は、毛穴近くの上部の内側の角質が厚くなりやすいといわれています。厚くなった角質によって毛穴がふさがれると、皮脂が出づらくなり、それが進んでも毛包いっぱいになってしまうと、白く盛り上がってきます。これがにきびの初期段階といわれるコメドの状態です。
4.毛包の中のアクネ菌が増える
毛包の中には多数の常在菌があります。その中でもにきびの発生に特に、関わりが深いと考えられているのがアクネ菌です。このアクネ菌が生み出す酵素は皮脂を遊離利脂肪酸に変化させます。この遊離脂肪酸が毛包の壁を刺激すると、毛穴近くが異常をおこして厚くなり、コメドが作られやすくなります。
またアクネ菌の影響による酵素や活性酸素が、毛包の壁を傷つけることにより、炎症や膿がおこり、最終的に破壊されてしまいます。
5.ストレスの影響も大きい
ストレスがにきびを悪化させるメカニズムはまだ解明されてはいませんが、確かに影響は大きいようです。予想されるのは、ストレスが体内の種々の科学物質に変調を及ぼし、皮脂腺を増殖されるのではといわれています。
6.遺伝的特質
代々にきびができやすい家系があるようですし、一卵性双生児の場合の双方に発生する状況から、にきびの発生には、遺伝的要素が関係しているのではないかといわれています。
また上記の要因とは別に、以下の条件が重なると、よりにきびはできやすくなるといわれています。
■睡眠不足
■全身疲労
■栄養の偏り
■肌に合わない化粧品
■便秘
■毛や髪による慢性的な肌への刺激
■皮膚の不衛生 等々